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タバコの害と病気

非喫煙者と比較した喫煙者の死亡率(男)は以下のような統計があります。

クモ膜下出血 1.8倍

喉頭がん 32.5倍

食道がん 2.2倍

虚血性心疾患 1.7倍

口腔・咽頭がん 3.0倍

肝臓がん 3.1倍

肺気腫など2.2倍

肺がん 4.5倍

胃がん 1.4倍

胃潰瘍 1.9倍

膀胱がん 1.6倍

膵臓がん 1.6倍

他に子宮がん(女)1.6倍

 

タバコの害

1、ガン

タバコの煙に含まれるタールには、10種類以上の発がん性物質が含まれています。

肺がんをはじめ、口腔がん、咽頭がん、喉頭がん、食道がん、胃がん、膀胱がん、女性では子宮頸

がんなどにかかる危険性を高めます。

 

2、慢性肺疾患

タバコの煙に含まれるホルムアルデヒドやアクロレインなどの刺激性物質は、気道粘膜を刺激したり、

繊毛を痛めつけます。

その結果、慢性肺疾患にかかりやすくなります。

 

3、虚血性心疾患

タバコの煙に含まれるニコチンと一酸化炭素は心臓の冠状動脈の硬化を促進させ、虚血性心疾患に

かかりやすくなります。

 

4、12指腸潰瘍

タバコの煙に含まれるニコチンは、胃液の分泌を促進させる一方、胃や十二指腸の粘膜に栄養を供給
 
する血管を収縮させ、粘膜の抵抗性を弱めます。
 
その結果、胃・十二指腸潰瘍にかかりやすくなります。
 
 
5、妊娠
 
妊娠しにくくなります。

子宮外妊娠しやすくなります。早産や自然流産の確率が上がります。
 
 
6、妊娠中
 
胎児死亡や死産の確率が上がります。

出産後すぐに胎児が死亡する確率が上がります。

未熟児誕生の原因にもなりやすいといわれています。
 
子供の知能の遅れや発育の遅れなどにも影響があるといわれています。

また、ニコチン中毒になっている胎児もいるといわれています。
 
喫煙していても妊娠する人はしますが、やはり妊娠しにくくなってしまうのは医学的に明らかになって
 
います。

これは女性だけではなく男性にも言えることで、喫煙により生殖機能が低下する影響があるためだと
 
考えられています。

また、経口避妊薬(ピル)を服用している場合、喫煙によって虚血性心疾患にかかる危険性が高くな
 
るとも言われています。

つまり、もしも妊娠を望むのであれば、早い時期から禁煙をすることが望ましいという事です。

妊娠前に禁煙した場合、子どもの出生体重は、たばこを吸ってない妊婦と同じレベルになります。

妊娠初期に吸っていても、妊娠3~4カ月までに禁煙すると、低体重児のリスクがたばこを吸っていな
 
い妊婦のレベルに近づきます。

早産、週産期死亡についても妊娠初期に禁煙すればそのリスクは下がるとされています。


妊婦が喫煙した場合には、妊娠合併症の率が高くなります。

また喫煙妊婦が出産時に出血が止まりにくいので、危険が伴うとも言われています。
 
 
産後たばこを吸ってる場合は、母乳に大きな影響が出ます。

たばこを吸っている母親の母乳の中には、ニコチンが含まれることが知られています。

母乳はもともと母親の血液から作られます。

血液中にニコチンが含まれれば、ニコチン入りの母乳となってしまうのです。

また、たばこを吸う量が増えると母乳の中に含まれるニコチンの濃度も高くなるという報告があります。
 
1日20本以上たばこを吸っている母親の母乳を飲んだ新生児が、いらいらしたり、眠れない、吐く、下痢、
 
頻脈などのニコチン中毒症状を起こしたという報告もあります。

7、美容
 
煙草を吸うと血管が収縮し、血行が悪くなったりします。

メラニン色素の代謝に必要なビタミンCを体内で消費させてしまいます。

その結果肌が荒れたり、シミ・ソバカスの原因になります。

また、口臭や歯槽膿漏の原因になります。

 
8、髪・頭皮
 
 タバコを吸うと頭髪、頭皮に与える影響は多々あります。

髪に必要な栄養素は、毛細血管から毛乳頭を通じて毛母細胞に吸収され、毛髪を作っていきます
 
が、「ニコチン」による血管収縮作用により血行を妨げられ、「一酸化炭素」によって、酸素が不足す
 
るので、毛母細胞に栄養が補給されにくくなり、

薄毛・脱毛や、白髪が出やすくなる原因となるほか、髪の内部の質も悪くなり、ツヤや光沢がなくな
 
ります。
 
そしてさらに、ビタミンCも破壊します。これは、細胞に異常をきたす要因になります。

喫煙によってコラーゲンが減少するので、髪のうるおいも失いがちです。

それから、タバコに含まれる「タール成分」は毛細血管から髪にも輸送され、髪に蓄積していってし
 
まいます。

日本人は髪が黒いのであまりわかりませんが、明るい色の欧米人では、タール成分で、髪が黒ず
 
むといいます。

髪にはこれまで摂取した薬物の成分などが蓄積するので、 喫煙をやめた人の髪のタール成分を調
 
べれば、いつまでタバコを吸っていて、いつ禁煙したかがわかるそうです。


喫煙が脱毛に影響する要因としては、血管の収縮以外にも、一酸化炭素の影響で、体が慢性的な
 
酸欠状態となり、酸素の減少により体温の低下をまねき、発毛を阻害したり、ニコチンの影響で睡眠
 
障害をおこしたりと、髪の育成に悪い影響を与えています。

脱毛は男性ホルモンの関与によるところが大きいといわれますが、現在脱毛は男性ホルモンの量で
 
はなく、男性ホルモンに対する感受性の強さによって起こると考えられています。

喫煙が主要な男性ホルモンを増大させ、脱毛を促進するという調査結果がでています。


また皮膚を顕微鏡で拡大しながら観察し、そこにタバコの煙を吹きかける実験を行うと、皮膚の毛穴が
 
締まったという報告例もあります。

タバコの煙が頭皮にかかるだけで、頭皮の毛穴が締まり育毛を阻害するのです。

頭皮の毛細血管がひんぱんに締めつけられることで、髪にくせが生ずることも考えられます。

元々、くせのない髪だった人が、急にくせが出てきたり、くせが強くなったりすることもあります。

9、歯周病
 
歯周病(歯槽膿漏)とは歯と歯茎の隙間にバイ菌が入り込み、知らず知らずのうちに歯槽骨を溶かし
 
て歯が抜け落ちていまうという恐ろしい病気です。

歯周病はこれまで中高年齢層に多く見られると言われていましたが、実状では30代前後で80%の
 
方が発症しており、初期症状においては10代の若年齢層からでも50%もの方にも見受けられます。

現在日本では歯周病の罹患率の高さが大きな問題になっています。

歯周病は日本人が最も多くかかっている生活習慣病です。

また、歯周病は「沈黙の病気」とも呼ばれており、発症しても痛みがないため自覚症状のないまま進
 
行していき、気がついたときには取り返しのつかない事にもなり得るのです。

歯周病が進行すると歯だけではなく身体にも影響し”糖尿病””心臓疾患”にもかかりうる恐れがあ
 
りますので、たかが歯周病と思わぬことが大切です。

最近では、喫煙者は喫煙未経験者の4倍の確立で歯周病にかかりやすいことが、アメリカの研究者ら
 
によって明らかにされました。

歯周病を悪化させる2種類の歯周病原菌と、喫煙、糖尿病、年齢などの危険因子を調査項目に選んで
 
調べたところ、

【ヘビースモーカーほど、歯周組織の崩壊が急速に進む】という結果が得られたのです。

1993年の厚生労働省(旧厚生省)の調査によって、喫煙者の歯は、時期的にも早く、本数も多く失わ
 
れることが、統計的にも明らかになっています。

喫煙はだ液の分泌を抑制するため、だ液による自浄作用が減り、口内が不潔になりやすく、歯周病の
 
原因となるプラーク(歯垢)や歯石が付きやすくなります。

また、たばこに含まれるタールが歯の表面に付着することにより、プラークがとても付きやすくなります。

その結果、歯周ポケットが深くなり歯周病が進んでしまいます。

そして、たばこに含まれるニコチンは歯茎の血管を収縮させ、血液の流れを悪くします。

そのために、歯茎に酸素や栄養が行きわたらず、歯茎の抵抗力が弱まり、歯周病を進行させるのです。
 
 
10、早産・流産
 
妊婦の喫煙により、胎児には多大な影響を与えることがわかっています。

分かっていても本数を減らして吸い続ける妊婦さんもいるみたいですね。

タバコの有害成分はニコチンと煙に含まれる一酸化炭素です。

ニコチンは胎盤の血管を収縮させて血液の循環を悪くさせ、胎児への栄養や酸素不足を引きおこし
 
早産や胎児の発育を障害させます。

一方、一酸化炭素は血液の中のへモグロビンと強く結びつく性質がありその結果ヘモグロビンの酸
 
素運搬を障害しニコチン同様胎児への栄養と酸素不足を来たし胎児の発育に影響を及ぼします。

胎児への影響は、早産だけではありません。

流産、死産、低体重児、先天異常、新生児死亡のリスクが高まることが明らかになっています。


喫煙妊婦から生まれた児は、非喫煙妊婦の児より平均体重が低く、2500g未満の低体重児出生率
 
も高率にみられます。

また、生下児体重が2500g以下の低体重児(未熟児)は正常児に比して育ちにくく、また種々の疾患
 
にかかりやすいことが認められています。

喫煙妊婦は、吸わない妊婦より、1.5倍ほど、自然流産しやすくなり、1.4~1.5倍ほど早産しやすくなり
 
ます。

また、吸う本数が増えるほど、早産しやすくなります。

また、1.2~1.4倍ほど、周産期死亡(妊娠28週以降の死産と生後1週間未満の早期新生児死亡)が高
 
くなります


■妊娠中の喫煙本数と早産率

1日喫煙本数 早産率

非喫煙  6%  5本以上 7%  6~10本 11% 11~20本 13%  
 
      21~30本 25%  31本以上 33%

妊婦さんで1日に31本以上喫煙をすると、早産の確率は格段に上がるんですね。

とにかくタバコは産まれてくる赤ちゃんへの影響は大きいようです。

11、タバコの誤飲事故(子供)
 
たばこは、小児(5歳以下)の誤飲事故の原因製品で、モニター報告を開始して以来、21年連続第1位
 
を占めています。

タバコ誤飲の70%は0歳児で、大体生後5~6ヶ月以降にみられ、 8ヶ月児に最も多くみられます。

誤飲したタバコが置かれていたのは、 床から50cm以下の場所が8割を占めており、事故の状況として
 
は、赤ちゃんと同じ部屋に居て誤飲した場合をみると、 【テレビを見ていた、居眠りをしていた、電話中】
 
など、 ほんの一瞬目を離した隙に起こっています。

赤ちゃんと別室に居た場合は、【台所仕事、後片付、洗濯、掃除】などが多くを占めています。

タバコ誤飲が恐れられるのは、ニコチンの致死量が成人で40-60mg、

乳幼児で10-20mgと毒性が極めて高いからです。乳児の致死量は、1/2-1本です。

小児でたばこを飲み込むと次のような症状が出てきます。

ニコチンが吸収されると、30分前後で嘔吐、よだれが多くなる、腹痛、下痢、めまい、顔色が悪くなる、
 
興奮、けいれんなどが現れてきます。

治療方法は、ほとんどの場合はちょっとかじった程度で、あまり飲み込んでいないで、心配ないことが
 
多いので特に治療はしません。

飲み込んだ量が少なければそのまま様子を見ます。

誤飲したタバコの長さが2cm以下の場合は用手、催吐以外の処置は不要、 また、誤飲した量が不明
 
の場合であっても、ニコチン中毒症状、嘔気、嘔吐などを認めない時には、2cm以下の場合と同じ処置
 
でかまわないとなっています。

つまり、タバコの葉を2cm以下誤飲した場合には、特に処置を必要とせず、 4時間観察して症状が出現
 
しなければ問題ないとされています。

少し飲み込んだ場合でも中毒量より少ない場合はお茶などを飲ませて、吐かしてみましょう。

吐かせ方はのどの奥に指を入れ、舌の奥をぐっと抑えます。これで吐かない場合はあまり無理をしない
 
ようにしてください。

かなりの量を飲み込んだと思われる場合は、病院に連れていき、胃洗浄という、胃の中を洗う、治療を
 
受けましょう。

ただし、灰皿代わりに使った缶の中のジュースや水にニコチンが溶けだしているときには、たくさんのニ
 
コチンが溶けていることが多く、これを飲んだ場合にはたばこをかじったよりも危険です。

タバコは温水に1時間浸潤するだけで、含有ニコチン量の70%が溶出し、 しかも肺、皮膚、消化管かの
 
いずれもからも、容易に吸収されてしまいます。

体内に吸収される時間が早いため、すぐに胃洗浄などの治療が必要です。

乳幼児は、目に触れたものはつかみ、つかめるものはすぐ口に入れます。

生後7ヶ月以後になると、ハイハイも上手になって、移動の範囲も広くなり、タバコが無雑作に置かれて
 
あると、それをつかみ、食べる事となります。

タバコの誤飲は、身のまわりや部屋などの整理やあと始末の悪さが原因といえます。

タバコや灰皿は、決して畳やテーブルの上に放置してはいけません。

大切なことは子どもの手の届くところにタバコなど口にはいるようなものを絶対おかないことが必要です。
 

12、喫煙が子供に及ぼす影響
 
親が吸ったタバコの煙を吸い込む、いわゆる【受動喫煙】は子供にさまざまな悪影響を与えます。

SIDSという病気をご存知ですか?

乳幼児突然死症候群(SIDS)のことです。


健康上の問題のない乳幼児が、なんの前ぶれもなく、突然亡くってしまう。

その原因がわからないものを乳幼児突然死症候群といいます。

調査によると、その要因のひとつとして、父母ともに喫煙習慣がある場合に発症するリスクが高くな
 
るということがわかっています。


家庭内で、特に母親が喫煙すると、赤ちゃんの尿から、ニコチンが検出されることがあります。

生後18日前後の赤ちゃんでは60%、生後3週間から1才までの赤ちゃんでは53~77%に尿からニコ
 
チンが出てきているという報告があります。

一般に副流煙のほうに化学物質は多く含まれていて、例えばニトロソ化合物やアンモニアは約50倍、
 
一酸化炭素は約5倍、ニコチンも約3倍も多いのです。

母親が家でタバコを10本吸うと、子供は1本吸ったことになるという概算があります。

その赤ちゃんが間接喫煙を続け、成長すると次のような影響が出ることがあります。

肺炎、幼児の喘息様気管支炎、学童の咳・痰などの呼吸器症状、中耳炎の増悪因子、知能の発達
 
にも悪影響を与るとされています。

また、身長の伸びも悪くなり、さらに成人後の発ガン率も高くなることも分かっています。

最近では、受動喫煙によって子供の虫歯が増えるという論文が発表されました。

1988年から1994年にかけて行われた調査で、4歳から11歳の小児3531人を対象に検討しています。

受動喫煙の程度は血中コチニン濃度で確認しています。

タバコに含まれるニコチンは体内でコチニンとして蓄積します。

本人が吸わなくても、受動喫煙により体内のコチニンが増えてしまい、健康被害をもたらします。

ニコチンの血中濃度0.2~10 ng/mlを受動喫煙の影響ありと定義しています。

この調査の結果、対象となった小児の25%に 未治療の虫歯、33%に治療された虫歯が見つかりまし
 
た。

また、血中コチニン濃度の調査から対象者の53%は受動喫煙ありと判断されました。

ニコチン濃度、つまり、受動喫煙の程度と虫歯の発生率とには明らかな相関関係がありました。

たとえば、ニコチン濃度が0.05ng/ml以下の小児に比べ、ニコチン濃度0.05~0.2では未治療の虫歯の
 
検出率は1.3倍、コチニン濃度0.2~1.0では2.2倍、1.0以上では2.3倍となっていました。

つまり、喫煙は、喫煙者自身の健康だけでなく、子供の歯の健康にも影響を及ぼすということです。

喫煙が子供に及ぼす影響というのは多大なものでSIDS、肺炎、幼児の喘息様気管支炎、学童の咳・
 
痰などの呼吸器症状、中耳炎の増悪因子、知能の発達、虫歯に悪影響を与える可能性が、高くなりま
 
す。